場のエネルギー:組織の持つ3つのエネルギー

人と組織のエネルギーを上げていくことを考えた時に、当然ながら働く環境としての組織風土のあり方を考えることは非常に重要です。

この組織風土に着目し、職場に前向きな風土を作ることによって生まれるエネルギーのことを「場のエネルギー」と呼んでいます。

場のエネルギー

職場の前向きな一体感を作ることによるエネルギー

貢献のエネルギー 
										1. 共有の文化
達成感、顧客情報、経営情報、組織内で起こっていることなどをオープンにする。
2. 信頼の文化
お互いの人となりやバックボーンを理解した上で、本音でコミュニケーションを取っている。お互いの仕事を支援し合ったり、アドバ イスや叱咤激励を行っている。
3. GOOD&MOREの文化
GOOD&MORE のメガネや考 え方が社内に浸透し、共通言 語になっている。

共有の文化

色々な共有が考えられますが、よき風土とエネルギーを上げることにつながるという意味では、次の3つが代表的なものです。

1.経営情報

直近の決算内容や全社の業績見通しはもとより、各部門の業績見通しや、昨今のトピックス、さらには、社長をはじめ経営陣がそれぞれどんなことを考えているかに至るまでが、共有対象になります。

ある企業では、「個別の給料以外の情報は、社長から新入社員まで分け隔てなく共有する」ことを徹底して推し進め、3つのことが手に入ったとおっしゃいます。

  • 従業員から経営への信頼感、安心感が高まった。
  • オープンな社風になった。
  • 従業員の発信力がついた。
2.達成感

目標達成、プロジェクトの成功等、成就したことをリアルタイムで共有します。

共に祝うことを通して、喜びの共有が図れることがチームの一体感に繋がる側面もありますし、メンバーによっては他の人の成功が刺激となることもメリットのひとつです。感情を持つ人間の集まりである組織において、喜怒哀楽を共有することは、もちろん時と場合にはよりますが、ひとつのポイントになることは間違いないでしょう。

実務上においては、成功ノウハウの共有を行うことになり、チーム内の「うまくいっていることを見つけ増やす」という、戦略上重要な取り組みにもつながることになります。

3.人となり

エーリッヒ・フロムは「愛することは知ることから始まる」と言いました。

メンバーの人となりをよく知り合うことは、チーム内の業務上の「連携」を円滑にしていくことに大いに貢献します。

企業において、運動会や社員旅行などの形で、部門を越えた交流の機会を作る目的は「一体感を醸成する」等と言いますが、部門を横断して、どこでどんな人が働いているかを知ることが本質です。

すぐに目に見えた効果はないとしても、あらかじめ知り合っておくことは

  • 人事異動で新しい人間関係が始まる時
  • 部門を越えたタスクフォースやCRTを作る時
  • チームの外に協力者を探す(リソースを求める)時

等に、一から人間関係を始める場合に比べ絶大な威力を発揮します。

協力(助け合い)の文化

人は生まれながらにして、知恵を使い助け合うことで生体係で生き延びて来たことも事実ながら、反面人と競争し戦い、足を引っ張り合うという矛盾した側面も合わせ持っています。

ともすると業績重視を背景に後者の「競争し戦い、足を引っ張り合う」方が強調されてしまう危険をはらんでいます。

意思を持っていくつかの施策を打ち出すことで、協力の文化を作っていく必要があるのです。

1.SOSを出す仕組み

協力の文化が最も必要になるのは、多くは困った時、危機を迎えた時です。

困った時、危機を迎えた時、時機を逸することなく、SOSを出せるということは、非常に重要なことです。

プロジェクトマネジメントの内容を再構築し、場合によってはSOSが必要になるかも知れないタイミングを想定したSOSの出し方をあらかじめ決めておくことです。

上司と部下が言いたいことを言い合える、特に下の者が上の者に言いたいことを率直に言えることを「風通しがよい」という表現をしますが、風通しのよい職場にしておくことも、単に「前向きな雰囲気づくりのためではなく、SOSが出しやすい職場にしておく」という意味で必要なことなのです。

2.思いやりを持つ

「困っている人がいたら助ける」という基本姿勢に基づくのが「SOSを出す仕組み」だとすれば、「困らないように」「仕事がしやすいように」あらかじめ配慮をするのが「思いやりを持つ」です。

代表的な「思いやり」の例を上げておきましょう。

●後工程への思いやり

どのような仕事でも、自分一人で100%完結するということは少ないものです。仮にモノ作り作業に例えて言うならば、必ず前工程、後工程というものが存在します。そのような際に、後工程の人の仕事のしやすさをよくよく考えた上で自分の仕事をし、引き渡すということです。

●イレギュラー時の思いやり

時としてイレギュラー対応が必要になります。病気によるまとまった日数の欠勤や、家庭の事情による変則勤務等の場合です。そのような時に「困った事態」とその人の分の仕事を押し付けあったり、宙に浮いたりするか、ごく当たり前に変則シフトでカバーできるか、チームの力に違いが出ることになります。

平時からイレギュラー時の対応を想定したり、チーム内のお互いの仕事の状況を把握し合う仕組みも必要かもしれませんし、こうしたいざという時に助け合う、思いやりの精神を醸成できているチームは強いと言えるでしょう。

3.自分たちだけで何とかしない

一方、チーム内のチームワークに意識を持ち過ぎても弊害が生じてくるので注意が必要です。その弊害とは、常に「自分たちだけで何とかしよう」と考えてしまう、内向き、閉鎖的な協力文化になってしまうということです。チーム内で協力し合う、助け合うことを基本にしながらも、時には外部のリソースに目を向け協力を仰ぐ柔軟さ、オープンさが必要ですね。 この点は、「異質のエネルギー」も念頭におくとよいかもしれません。

GOOD&MOREの文化

BAD&NO主体ではない、GOOD&MORE主体の文化に組織内を変えていきます。

GOOD&MOREの考え方をここでもご紹介します。

GOOD&MOREの考え方

物事に対して、あるいは、人や組織を見ていく場合にも、GOOD(うまくいっていること、実現できていること)に目を向け、MORE(もっとできること、さらに実現したいこと)は何かという順番で、両方をきちんと見るという考え方です。

「GOOD&MORE」の反対は「BAD&NO」。「あれも駄目、これも駄目」とダメ出しが先行したり、それ一色になることを言います。

BAD&NOの文化での部下への質問の仕方は典型的に次のようになります。

「問題点はなんだ?」 「原因はなんだ?」 「いつまでにやるんだ?」

これに対してGOOD&MOREの文化での部下への質問の仕方は次のようになります。

「うまくいっていることはどんなこと?」 「うまくいっている理由は?」 「どうすればもっとよくなる?」

ひとつのポイントは、“うまくいっている理由”にまで目を向けること。

そうすることで、MOREの部分への取り組み方が見えて来たり、うまくいっていることを他の人に展開することもできます。

GOOD&MOREメソッドの考え方

株式会社マングローブのおもしろルール 「場のエネルギー」に関するマングローブでの実践例