管理職の気になる3つの癖

2016年10月27日木曜日


「癖」というのは、本当に厄介です。

抜けません。

「癖」を辞書であらためて調べてみました。

偏って多いほどの(普通でない)仕方を繰り返して、ついた習慣。習慣となっている、偏った傾向・しぐさ。

とあります。
 

企業組織に長くいると色々な癖がついてきます。

リーダー、管理職を長くやっている人にはとりわけそれが顕著です。
 

組織変革コンサルティングの仕事、幹部や管理職教育の仕事を通し、多くのリーダー、管理職の3つの癖が気になっています。
 
 
1.検事か裁判官か
 
実はこれが一番厄介な癖だと思っているんですが、「裁く」癖ですね。
 
上司として社員の指導育成を続けているうちに、いつの間にやら「駄目出し」が上手になっていきます。
 
駄目出しが積み重なっていくと、徐々に部下に対するジャッジメントが自分の頭の中に出来上がり、次のようなセリフを浴びせかけることになります
 
 
「何やってるんだ。だからお前は営業マンとしてダメなんだよ」
 
 
年に一度か二度の「評価の時期」には、会社のルールに従って、部下一人ひとりを「評価」する仕事が待っていまして、これを何年も続けていると、徐々に「評価する目」で部下を見るようになっていきます。
 
「実務上の駄目出し」や「定期的に評価する」という個別の業務が積み重なっていくに従って、社員を「いい社員かよくない社員か」と見極めるジャッジメントの癖が出来上がってきます。
 
〇か×かで「裁く目」が出来上がってしまうんですね。
 
 
「ギルティー オア ノットギルティー」
 
 
もちろん、自分の中に軸を持つことはいいことです。
 
人として「正しい道」かどうか、「自分の信念」に照らしてOKかどうかを見極めるのはとても素晴らしいことだと思うのですが、駄目出しが積み重なっての「裁き」はいただけません。
 
 
この裁く意識は、思考の仕方にも問題を生じさせることになります。
 
思考の仕方が、解決志向よりも明らかに問題志向に陥っていきます。
 
思考の仕方というのも、癖の一種かもしれません。
 
 
2.問題志向と解決志向
 
問題自体とその解決策に分けた場合に、問題に主に意識を集める(問題志向)人と、逆に解決策に意識を集める(解決)人とがいます。
 
問題志向の人は・・・

・原因を探そうとする
・できていないことに目が向きがち
・過ぎたことに目が向く
・欠点に着目する

解決志向の人は・・・

・解決策を探そうとする
・できていることに目を向ける
・未来に目が向く
・長所に着目する
 
どちらの方がよりいい結果に近づきやすいか。
どちらのリーダーの方が、メンバーの力をより発揮できるチームにできるか。
 
は明らかと思います。
 
 
 
問題志向の人が圧倒的に多いのが現実です。
 
 
3.社内の肩書は手前みそ
 
最後は「偉そうにする」癖ですね。
 
社内の肩書などというものは、結局のところ狭い自社という組織の中だけで通用する、手前みそなもなんですが、人間として偉くなったと錯覚してしまうんですね。
 
 
世の中に出ても偉そうにしている人がたくさんいます。
 
バス・電車で大股を広げて足を投げ出して偉そうに座わっている人
 
飲食店等で、ちょっとのことで鬼の首を取ったように店員をいじめている人
 
 
以前、トレーニングジムに行った時などは、どこぞの部長さんだとかいう方が、汗まみれになったマシンの汗を自分で拭くこともなく、ジムのトレーナーに命じて拭かせていました。
 
 
管理職研修の講師やファシリテーターを務めることが多いのですが、前から見ていまして、全体的に偉そうにしている人が多いという企業に出会うことがあります。
 
腕を組んで踏ん反り返って話を聞き、態度にどことなく横柄さが出ています。
 
これもその企業の社風の表われ方のひとつだろうと私は見ています。
 
 
 
 
気になる3つの癖として「裁く癖」「問題を探す癖」「偉そうにする癖」を取り上げました。
 
辞書に書いてあった「癖」の意味をもう一度おさらいすると「偏った傾向・しぐさ」とありました。
要するに偏っているんですね。
 
 
管理職という仕事は、注意しないと人間としてのバランスを失っていくもののような気がします。

tenbin


今野 誠一Seiichi Imano
企業経営にあたりつつ、自らも第一線のコンサルタントとして、組織変革コンサルティング、経営幹部教育プログラムや管理職研修のファシリテーション、企業理念構築や経営ビジョン構築ワークショップのファシリテーションなどを担当している。