理念浸透を邪魔する3つのこと

2013年5月28日火曜日


あるクライアントで企業理念などを見直すプロジェクトを展開しています。
これまでも企業理念や行動指針があり、
その社内への浸透段階も、全社で認識されており、
行動としても体現しつつあるといった状態でしたが、
肝心の企業理念と行動指針のつながりがイメージしにくく、
行動しても企業理念の実現につながらないという課題がありました。

組織コンサルティングの場面で「ストーリー」という言葉がよく使われます。
組織の中にある人物や物事に関する物語は、人々の共感を誘い、
結果として組織のDNAの浸透を助け、働く人を動機付け、組織の文化づくり、
求心力の向上に役立つというものです。

社外においても企業のアイデンティティーを効果的に伝える術にもなり、
人の流動化が進む中で、今後も優秀な人材を確保する上で有効な考え方といえるでしょう。

しかしながら、せっかくのストーリーを台無しにするものがあります。

①    理念と事業の隔絶

理念という目指す理想の姿と実際にしている事業や仕事がつながっていないことは以外と多いようです。
そうなると社内のエネルギーが上がるどころか、逆に下がってしまうことさえあります。

②    変化を好まないリーダー

過去の成功に固執したり、自己防衛で安定志向でいるリーダーに、
未来につながるストーリーは生まれにくいものです。
新たなチャレンジや困難を乗り越えた経験こそが、
より強い共感を呼ぶストーリーとなるのであって、
過去と未来とつなぐリーダーの存在が重要です。
ストーリーを進化させ、周囲に影響を与え続けることもリーダーの重要な役割といえます。

③    無意味なルール

社内において形骸化したルールが多いなと感じるようになったら危険です。
ルール通りに運用していない人事制度や無意味な会議は、
ものごとの推進力を弱め、ストーリーづくりを阻害することになります

「麹肌」という高保湿化粧品の開発ストーリーがあります。
古町麹製造所とロート製薬がコラボして幾多の困難を乗り越えて人気商品を開発したのですが、
その中でこんな言葉がありました。

「意味をつなげてストーリーになる」

ストーリーは複数の意味がつながってはじめて「生きたストーリー」になるということです。
ストーリーを断絶させるものを改善することで、企業も元気になっていきます。
うちの会社は理念なんて無意味な飾りだと感じた方は
これらの3つを見てください。
きっとやるべきことが見つかるのではないでしょうか。

 


鈴木 泰大Yasuhiro Suzuki
組織変革コンサルタントとして、業績向上・組織力の向上・人材育成の観点から、理念の構築・浸透、管理職の教育、人事制度構築などに従事。