従業員満足度の定義について

2016年11月30日水曜日


今回の社長からのお題は「“従業員満足”の定義を述べよ」でした。

 

次々難しいお題がきます。

これまでもそうなのですが、こうしたごく当たり前に使っている言葉ほど、難しいですね。

ここは基本通りに答えなくてはと思い、色々調べてまとめました。

 

・従業員満足とは、顧客満足への対比として生まれた概念

・CS(customer satisfactio)に対してES( Employee Satisfaction)と言う

・従業員がいい仕事ができるよう、満足と感じるような、イキイキと働ける環境を整備し支援すること

・具体的な取り組み分野は、一人ひとりの業務内容、物理的なオフィス環境、職場の人間関係、給料などの待遇、組織風土、社内の組織風土会社のビジョンや方針、上司のマネジメント、など多岐に渡る

・一般的に「従業員満足度調査(ES調査)」という形で、サーベイなどを使って定点観測して取り組みを進めている

 

以上の5つの形で社長に説明してみました。

 

答えは「定義としては完璧だね。5段階に分かりやすく表現されている」とお褒めの言葉をもらいました。

 

しかしながらいつものことですが、これで終わるはずがありません。

「定義としては・・・」という言葉がひっかかります。

 

案の定、次の質問が・・・・

「ところで、君は従業員満足度を上げれば結果がよくなると思うかい?」

 

結果というのはどうやら業績のことを言っているらしく・・・・。

 

これは正直言って経験不足で分からなかったのですが、分からないとは口が裂けても言えないので、答えました。

 

「はい。イキイキと働くことで、持っている力を最大限に発揮していい仕事をすることになり、いい結果につながるのではないかと思います」

 

「一応筋が通っているようには感じるんだけど、現実はそうはならないんだなあ」

社長は続けました。

「従業員満足は離職率に直結するように言われているんだけどね。離職率が高いからといって業績が悪いとは限らないし、悪い会社とは限らないんだな。逆に従業員の満足度が高いからといって仕事に働きがいを感じて前向きに結果につながるように働いているとも限らないんだ」

「むしろ現状に満足せず、社内の課題にきちんと気がついてそれを表明してくれるような社員が多いと“不満は多いが活性化している”ということも言えるんだ」

う~む、なるほど、なるほど…

 

「だから、本当は“満足度”ではなく、“会社の課題認識度”や“自分がやるべきことをきちんと認識しているか”を確認したほうがいいという考え方もあるんだよ」

 

社長は非常に読書家で、前にもドラッカーの引用でコメントがありましたが、今回もドラッカーです。

ドラッカーの「現代の経営」という本は名著だから読むように言われましたが、ハードルが高いです。

上下の二分冊になっているそうで、下巻の「最高の仕事への動機づけ」という章に従業員満足のことが書いてあると教えてもらいました。

 

「働く人から最高の仕事を引き出すには、いかなる動機付けが必要か。

通常、これに対するアメリカ産業界における答は、働く人の満足である。

しかし、この答はほとんど意味をなさない。

 

もし万が一、働く人の満足が何らかの意味を持つとしても、それは企業のニーズを満足させるに十分な動機付けとはならない。

仕事において何かを達成しているがゆえに満足な者がいる。

逆に、大過なく過ごせるがゆえに満足な者がいる。何事にも不満をもつがゆえに不満な者がいる。

あるいは、より優れた仕事を行いたいがゆえに、自分自身やチームの仕事を改善したいがゆえに、さらにまたより大きな仕事をよりよく行いたいがゆえに現状に不満な者がいる。

 

特に最後のような不満は、あらゆる企業にとって価値ある不満である。

仕事への誇りや責任感を最もよく表す不満である。

 

われわれは充実による満足と、無関心による満足とを区別しえない。

何事にも不満である者の不満と、より良い仕事を行いたいがゆえの不満とを区別し得ない。

われわれはまた、いかなる程度の満足を満足として是とすべきかを知るための基準を持たない。

「この会社で満足しているか」との問いに対し、70%が「はい」と答えたとする。

この場合、満足度は高いのか低いのか、それともどちらでもないのか。

質問そのものが何を聞こうとしているのか。

 

(途中省略)

 

しかも、われわれが満足という言葉によって評価測定しようとしているもののうち、何が働く人の姿勢や仕事ぶりに影響を与え、それらの一つひとつがいかなる影響を及ぼすかは誰にもわからない。

 

(途中省略)

 

つまるところ、満足は動機付けとして間違っている。

満足とは受け身の気持ちである。

 

 

引用が長くなってしまいました。

おかげで「従業員満足」と分かっていたように言っていた自分から、視点が変わったように思いました。

逆に思い切って質問してみました。

「社長は従業員満足については、どのように考えているんですか?」

 

「考えていないわけじゃないんだけど、“従業員満足”という言葉は使っていないな」

「二つあって、社員には、自分が満足かどうかじゃなくて、会社がどんな状態であるべきか、ありたいかを考えてもらって、それに照らした形のGOOD&MOREで見てもらうべきだと思うね」

 

出ました、マングローブのメソッド「変革マップ」のフレームです。

 

「それとね、僕は、“満足度”じゃなくて、“幸福感”という言葉で、定義して考えているんだよね」

とのことでした。

 

幸福感=安心感+連帯感+熱中感+成長感+重要感の五感

 

という算式で考えられるのだとか。

「五感」にとても興味が湧いてきますよね。

 

話が長くなってしまいましたので、五感の内容については次回に。

 

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渡邊 亜希子Akiko Watanabe
社長アシスタントとして組織変革について学び、その中で気がついたことを発信、 自分自身も成長していく機会にし、変革を実践していく日々。