問題解決は「問題を変える」ことから始まる

2016年9月9日金曜日


「いかなる問題も、それをつくりだした同じ意識によって解決することはできません。」

– アルベルト・アインシュタイン

 

真理をついた言葉だと思います。

本当に解決しがたい問題というのは、問題を捉えている枠組みや、問題自体を変えないと解決が難しいものです

 

よくある問題解決研修などでは、問題解決のステップとして、

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といったことが挙げられています。

一見わかりやすいのですが、この“優等生なステップ”だけだと、なかなか解決策が見えてこないことが…。

「原因がたくさんある」「利害関係者がたくさんいる」「同時に実現したいことが複数ある」など“アウトローな問題”の方が多いことが現実なので。

問題を特定した時点で、「あ、こりゃ解決が難しいな」「解決すると違う問題が出るな」みたいな事が見えてくることも。

 

“アウトローな問題”と書きましたが、むしろ、これが「普通の問題」ですよね。

 

では、「問題を捉えている枠組みや、問題自体を変える」とは、どういうことでしょうか。

それには、3つの視点を変える方法があります。

 

① “目的”を変える

「目的を変える」と言うより、「目的に立ち返る」と表現した方がしっくりと来るでしょうか。

「手段の目的化」という言葉がありますが、いつの間にか、「その問題を解決すること」が目的になっていることがあるんですね。

「そもそも何を実現したかったんだっけ?」と目的に立ち返ると、「別にこの問題を解決することにこだわらなくていいよね」「他の方法でもいいよね」と思えてきます。

 

また、時には本当に目的を変えてしまう、という考え方も大事です。

例えば、検索サイトで自社ホームページを上位表示させるようにしたいと頭を悩ませるのは、ホームページの目的が新規顧客の開拓にあるからです。

正確に言うと、新規接点をWEB上で行いたいというものです。

しかし、考え方を変えて、「社員が接点を持った人が、ホームページを訪れてもっとファンになってもらうためのもの」と位置づけるとどうでしょう。

上位検索だとか、SEOがどうだとかは、問題ではなくなります。

その代わりに、ホームページのコンテンツが重要なテーマになってきます。

 

このように、目的に立ち返る、目的を考え直すということによって、どこに時間と頭を使うかを考え直す機会にもなるのです。

 

 

② “前提”を変える

2つ目の“前提”は、固定概念、先入観とも言い換えることができます。

これは変えられないと固定概念で思っていることがネックになって、問題解決を妨げていることが少なくありません。

そして、それらはあまりにも常識的なものに捉えられすぎていて、見えなくなっていることでしょう。

これを、私は「隠れた前提」と読んでいます。

変えられないと思っている、障害になっていないと思っている「隠れた前提」を見つけ、ゼロベースで考えてみると、新たな解決策が見えてきます。

 

 

③ “対象”を変える

人が関わる問題のときに重要な視点です。

人が変わることを期待することは重要なのですが、なかなか思うようにならないことが多いはずです。

「他人を変えるより、自分が変わった方が早い」といった話もありますが、まさにそれです。

 

部下の育成に四苦八苦していたら、自分の考え方や教え方を変えてしまった方が早いということがります。

他の人が教えてみたら、すっと吸収したということもあるでしょう。

本人ではなく、本人の置かれている立場や環境を変えることで、本人の考え方が変わる場合もあります。

 

また、社員がルールを守らないというのであれば、思い切ってルールのほうを見直してみることも必要です。

これは、「“前提”を変える」ことでもありますね。

 

 

上記の3つは完全独立事象ではないため、相互に関連性が出てきます。

例えば、目的が変わると、変えたい対象が変わったり。

前提と変えたい対象が同じであったりと。

 

 

問題を捉えている枠組みや、問題自体を変えないと解決が難しいと述べました。

まずは自分の思考回路を変えることが重要です。

 

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林 直人Naoto Hayashi
組織変革コンサルタントとして、教育研修プログラム設計や講師、企業理念構築・運用などに従事。