管理職の見極めはロールプレイ

2016年9月7日水曜日


研修でロールプレイを行うことがあります。

結論から言うと、ロールプレイが上手な人は管理職としての素養がある傾向が高いと感じます。

 

テーマが部下育成などの直接的なものではなく、営業ロールプレイのお客様役をやっていてもそういった素養が滲み出ます。

要は、演じることが上手いかどうかです。

 

管理職の役割は多岐に渡りますが、その中でも人のマネジメントは外せないものでしょう。

まさに、この人のマネジメントをする上で必要な要素が、ロールプレイや演劇の中で見ることができます。

リーダー研修の中で寸劇を用いることもあるようです。

 

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具体的にいくつかその要素を挙げてみたいと思います。

 

  • 切り替える力

悪く言うと、「二枚舌」「多重人格」。

しかし、様々なステークホルダーを相手にし、様々な部下を抱える管理職にとって、切り替える力は不可欠です。

もちろん、根本にはブレない信念や考えが合ってこそですが、TPOに合わせて伝え方や自分のスタイルを変えることができないと、育成者にも、牽引者にも、経営者の支援者にもなることができません。

なだめるときもあれば、威厳を持って振舞うときも必要です。

ズバッと言わなければいけないときもあれば、聞く姿勢が重要なときもあります。

 

「TPOに合わせる」というのは、新入社員のときに学んでいるはずですが、いかんせん経験を積むと一つのスタイルに固執してしまいます。

自分は、世の中は、マネジメントは「こういうものだ」という感じで。

結果として、自分と似た人間を自分のようにしか育てられない状態になってしまいます。

 

  • 自己客観視能力

演じることが上手な方というのは、幽体離脱したかのように自分を見ることができています。

「自己のメタ認知」なんて言ったりもしますが、これが多くの管理職の方に足りていないと感じます。

「自分はできている“つもり”。でも、実際に周囲から見ると…」ということはないでしょうか。

例えば、足を組んで、のけぞった姿勢での話の聞き方。

口では、「理解している、共感している」と言いつつも、その姿勢に「話半分しか聞いていない」という真意が見えてしまいます。

しかし、そういった自分の姿勢に気づいていないことが非常に多くあります。

 

「リーダー研修の中で寸劇を用いることもある」と先述しましたが、その狙いの一つは、この「つもりの自分」からの脱却。

つまり、自己を客観視する機会にあるのだと思います。

ロールプレイを用いた研修で、周囲からのフィードバックで多くの気づきがあることは周知のことでしょう。

 

  • 何に対しても前向きに取り組む姿勢

人や組織を牽引する人にとって、これが一番重要といえるかもしれません。

「ロールプレイなんて意味あるの?」「まじめにやるのは恥ずかしい」という気持ちもあるでしょうが、何事にも前向きに取り組む、楽しんで取り組むという姿勢こそが人を惹きつけます。

研修での取り組み姿勢が、その場だけということはありません。

研修の場で、やらされ感、やり過ごしの姿勢で取り組んでいる人は、職場でも同じような姿勢でしょう。

上から言われたことを、やらされ感でやっている雰囲気を出してしまいます。

こういった姿勢・雰囲気が部下にマイナスの影響を与えることは言うまでもありません。

全員がやらされ感で仕事をするようになってしまいます。

 

そして、「そういった自分の姿勢に気づいていないことが非常に多くある」というのは、このことについても言えます。

 

 

管理職のアセスメントに適性検査、インバスケット、面談、小論文など様々な手法がとられています。

しかし、毎年同じ手法を用いると評価する側も固定概念が生まれ、余地調和になってしまいます。

どうでしょう?

ロールプレイや演劇をアセスメント手法の一つに取り入れてみるというのは。

管理職の素養を見極めるとともに、社員の違った一面を引き出せるはずです。


林 直人Naoto Hayashi
組織変革コンサルタントとして、教育研修プログラム設計や講師、企業理念構築・運用などに従事。