決意する暇があったら、行動する。

2016年3月29日火曜日


「他人のことは行動で判断するのに、自分のことは決意で判断することがよくある。

しかし、行動を伴わない決意は、期待してくれている人に対する裏切りでしかない。」

 

アンディ・アンドルーズ氏の書いた『希望をはこぶ人』からの抜粋です。

 

「決意」。

4月という新しい季節を迎えるにあたり、多くの人が心に留める、そして口にすることが多いこの言葉。

 

でも、決意が決意のままってこと、結構あるんですよね。

悲しいかな、恥ずかしいかな。

翌日には、、、一ヵ月後には、、、半年後には、、、という感じで。

 

決意と行動は確かに別物。

「やろうと思っていた」「やるつもりだった」「決めていたけど」。

流行語大賞には選ばれずとも、実は一番良く聴く言葉だったりします。

 

それほど、行動に移すっていうことが難しいものであるということ。

 

 

ところが、面白いことに、行動が伴う人って、決意がないんですよ。

あ、ちょっと語弊がありますかね。

 

まるで、決意なんてものがないかのように、さらっと行動してるんですよ。

 

「決意」って、なんかかっこいい言葉なんです。

『決意の朝に』なんて曲名、ものすごくカッコいいですよね。

まぁ、この曲を歌っているようだと、だいたい朝方になっているのですが。

 

「決意」という言葉は、ものすごくポジティブに感じるんですが、でも、、でも、、、

行動をネガティブなイメージにしちゃったりしませんか?

 

「決意」って重いんです。

 

そうすると、体が重くなっちゃうんです。

そうなると、行動できなくなっちゃうんです。

 

「明日の朝、走るぞ!」って決めて寝ると、朝金縛りにあったかのように、体が重いことありませんか?

逆に、「明日の朝、走れたら走ろう」くらいの方が、目覚めが良かったり。

 

結婚だって、「決意」なんて言葉を持ち出されるから、尻込んでしまう人がいるのだと思います。

 

「やらなきゃ」という想いが脳にプレッシャーを与えているのです。

 

 

人生には、決意しなくてはいけないシチュエーションはあると思うし、その分悩まないといけないこともあります。

でも、決めようと思って、悩めば悩むほどネガティブな理由もたくさん出てくる。

そして、いつの間にか、できない理由を並べ立ててしまっていることも。

 

映画化もされた漫画『脳内ポイズンベリー』。

脳内で、理性・本能・衝動・ポジティブ・ネガティブ・記憶が擬人化して会議するっていうシナリオですが、あれなんて、まさにそうですよね。

 

 

言いたいことはですね、すごく気軽に言うと、「取り敢えずやっちゃいなよ」ということ。

言い換えると、「決意する間に行動してみたら?」ということ。

 

「4月1日からあれをやろう」って決意するのは大事なようなんですけど、それじゃ行動にはつながらない。

行動する人っていうのは、4月1日を待たずに、何か始めている。

もしくは、そのために準備をしている。

 

少しでも行動してみることで、感触がつかめて、次の行動につながる。

重く決意していないから、「うまくいかないな」と思ったら、すぐにやめることができる。

違うやり方を模索できる。

 

脳科学的にも「取り敢えずやっちゃう」ことは重要だと言われています。

行動することで、側坐核って言うところが刺激されて、ドーパミンが分泌されるとのこと。

矛盾にも感じますが、「やる気をだすには、まず、行動すること」ということです。

 

さらに、その行動を見て、周囲も感化されて行動するようになる。

お返しのように、その人の行動に自分も感化されて、また行動するようになる。

 

「取り敢えずやっちゃう」ことがプラスのサイクルを生み出していきます。

 

 

そして、それは個人だけでなく、組織にも言えること。

会議が多い会社、稟議が通るまでが長い会社っていうのは、まさに決めるまでが長い。

そういう会社は結局、前例主義になっていることが多いものです。

新しいものを生み出すことが多い会社は、すべからく「取り敢えずやっちゃう」精神があります。

 

 

さて、冒頭のアンディ・アンドルーズ氏の本の言葉には前置きがあります。

 

—————————–

「五羽のカモメが防波堤にとまっている。そのうちの一羽が飛び立つことを決意した。残っているのは何羽だい?」

「四羽です。」

「そうじゃない。五羽だよ。飛び立とうと決意することと、実際に飛び立つことはまったく別物だからね。」

「いいかね? 誤解されがちだが、決意そのものには何の力もないんだよ。

そのカモメは飛び立つことを決意したが、翼を広げて空を舞うまでは防波堤にとまったままだ。

残りのカモメとどこも違わない。

人間だって同じだよ。何かをしようと決意した人と、そんなことを考えてもいない人とでは何の違いもないんだ。」

—————————–

 

憶測ですが、飛び立つカモメは、飛び立つ決意をしていない。

脳と体で「飛び立とう」という約束はしているだろうけど、重く捉えてない。

そこに空があるから飛び立っただけなんですよね。

 

そして、一羽が飛び立つと、どうなるか。

きっと他の四羽も飛び立つようになるんじゃないかと思います。

 

 

カモメ


林 直人Naoto Hayashi
組織変革コンサルタントとして、教育研修プログラム設計や講師、企業理念構築・運用などに従事。