自社の常識は、世間の非常識

2016年3月23日水曜日


ジャイアンツの賭博問題を発端に、各球団の実態が明るみに出たプロ野球界。

賭博は論外として、“声出しのマネー”なんかも結構叩かれていますが、あれ、処分が難しいですよね。

 

声出し (002)

 

 

私も良いことだとは思いません。

でも、高卒で入団してきて、先輩に言われたら「あ、普通のことなんだな」って思ってしまうのは当然のことかなと。

違和感を持ったとしても、まずは場に溶け込むことが重要ですから。

 

「看板にホームラン当てたら100万円」という世界で生きている人たちにとって、どこまでを常識と捉えたら良いのか。

「夢を与える職業なのに」という声もあります。

でも、「ホームラン賞は“海苔と米の詰め合わせ家族セット”」。

これで夢を与えられるのかと言うと、疑問に思ってしまう。

あ、これマツダスタジアムのリアルですからね。

 

 

「野球界の常識は、世間の非常識」。

なんて揶揄されることもしばしば。

でも、これってそんな記事を出している人にも当てはまりますよね。

それに、それを見てヤイヤイ言っている僕らにも当てはまりますよね。

 

「マスコミの常識は、世間の非常識」。

マスコミ業界の内部をよく知りませんが、ありそうですよね。

 

「自社の常識は、世間の非常識」。

うん、これありますよね、ありますよね。

 

 

前段が長くなってしまいましたが、花粉症の時期。

それは、新人受け入れの時期でもあります。

 

「自社の常識は、世間の非常識」。

これがビジネス上は優位性になることもあれば、そうでないことも。

 

あるんですよね。

人事の方なんかは、新人受け入れのこの時期には、「そうでないこと」を再実感するのではないでしょうか。

 

新人には、マナーやビジネススキルを徹底して教えた。

でも、、、、

現場の先輩社員、さらには上司までもがそういった基本ができていない。

 

結果として、染まっていってしまう。。。

 

もちろん教育を受けた新人も何が良いか、何が常識かなんていうのはわかっているんです。

でも、できていない上司・先輩たちの前で、その学びを体現することが気恥ずかしく感じてしまう。

周囲と同じように振舞う方が楽なんです。

よくあるのが、「挨拶は元気に」と新人研修で学んだけれど、職場では誰も元気に挨拶なんてしていない。

意を決してやってみると「あいつ、浮いてるよね」となってしまう。

(プロ野球界もきっと同じような感覚なんでしょうね。)

 

研修を企画する人事もその現実はわかっているけど、「新人から文化を変えていきたい」「今後のためにも一般常識は学んで欲しい」という想いがあるから、やめられない。

 

どうすればいいか?

 

やっぱり、新人だけを変えようとしては駄目なんですよね。

実際に育つ環境を、そこで教える人に自分の振る舞いや先入観。

と言うか甘えですね。

それを見直してもらわないと。

 

新人研修を行うとともに、その内容を職場の先輩社員にも受講してもらう。

自分自身の見直しになるとともに、何を教えるかという『型』の統一ができる。

 

組織に『型』ができると、その『型』が人を育てるようになってくれます。

もちろんその『型』を動かすのは人ですが。

 

逆に、新人が育つ環境を整えずに、入社時期だけ新人教育を行っていても、“栓をしないで風呂のお湯をためる”ようなもの。

当面は良くても、教えられない上司・先輩を生み出すマイナスのスパイラルを止めることはできません。

 

 

プロ野球各球団の選手も、まさか“声出しのマネー”が矢面に上げられるなんて思っていなかったでしょう。

「良くないこと」と言う認識がなかったと思うのです。

むしろ、チームを鼓舞するために、良かれと思ってやっていたかもしれない。

それが、あることを契機に炎上してしまった。

 

企業においても、同じこと。

普通だと思っていることが、空気を読んで良かれと思っていたことが、実はマイナス要因だったなんてことがあるでしょう。

 

社外取締役などを置いて、ガバナンスを改めるなんてことがブームのように行われています。

それも大事なことです。

でも、もっと身近に、締める部分と締める機会があります。

その機会の1つが新卒受け入れだと、私は考えます。


林 直人Naoto Hayashi
組織変革コンサルタントとして、教育研修プログラム設計や講師、企業理念構築・運用などに従事。